今回は急に小腸や大腸の調子が悪くなったり、ストレスや緊張で腹痛を起こしたりする過敏性腸症候群(IBS: Irritable Bowel Syndrome)について解説していきます。
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- 過敏性腸症候群とは何かがわかる
- 過敏性腸症候群の対策がわかる
- 過敏性腸症候群に悩まないためにどうすればいいのかがわかる
では見ていきましょう!
過敏性腸症候群ってなに?
まずは過敏性腸症候群(IBS)について少し解説します。
IBSは食後にお腹が痛くなったり、緊張のせいで腹痛が起きたりする症状のことをいいます。
IBSの自覚症状はおもに次の4つです。
- 腹痛
- 腹部の不快感
- 腹部膨満感
- 便通異常(下痢や便秘)
これらの症状は誰でも起こることがありますが、IBSで困っている人は特に頻度が多いも関わらず、小腸や大腸を調べてみても異常がないことも多いので、
「原因不明だね」
「ストレスが原因じゃない?」
と言われてしまいがちです。
そのため対処しようがなく、日々おなかの不調に悩まされてしまいます。
また、周りの人に理解してもらうことも大変なことも、IBSに困っている人のつらいところです。
IBSの原因
そんな辛いおなかの症状が出るIBSですが、原因が明確にわかっていません。
いくつかの要素が関与していると考えられています。
その要素と上げられるのが以下の4つです。
- 腸の運動異常
=>腸の運動が速すぎると下痢が、遅すぎると便秘が引き起こされる可能性があります。 - 脳腸相互作用の異常
=>中枢神経系と腸間の通信が乱れると、過敏性腸症候群の症状が現れることがあります。ストレスはこの症状を悪化させることがあります。 - 過敏性
=>IBSの患者は、腸の膨満や収縮に対して過敏であることが多く、これが痛みを引き起こす可能性があります。 - 微生物叢の変化(腸内細菌のバランスの乱れ)
=>腸内フローラの不均衡が過敏性腸症候群の症状を引き起こす可能性があります。
この他にも腸内環境や食事、睡眠、ストレスのために自律神経の乱れが起こって、IBSを引きおこすとも言われています。
そのため、自律神経の乱れを抑えることがIBSの対策に有効だとされています。
過敏性腸症候群(IBS)の対策
原因が特にわかっていないIBSですが、一般的な対策としては次のようなことアプローチがあります。
- 食事の調整
- ストレス管理
- 運動
- 薬物療法
- プロバイオティクス
少し解説していきますね。
IBSの対策①:食事の調整
食べ物によってIBSの症状を引き起こしている場合、その食べ物を避けることが有効です。
特に、乳製品、カフェイン、アルコール、フルーツ、炭酸飲料、食物中の特定の糖(フルクトース、ラクトースなど)が問題を引き起こす可能性があります。
食べ物を1つずつ確認していって、どの食べ物でIBSの症状を起こしているか探るといいでしょう。
また、いわゆる低FODMAPは、一部の人々にとってIBSの症状を管理するのに効果的な食事療法です。
FODMAPとは「発酵性オリゴ糖、二糖、単糖、ポリオール」の略で、腸で吸収されにくい糖類を指します。
これらの食物が腸内で発酵し、ガスを発生させ、IBSの症状を引き起こす可能性があるので低FODMAP食もIBSに有効と言えます。
IBSの対策②:ストレス管理
IBSは自律神経失調症の1つですので、ストレスによって症状の強さが左右されることが多いです。
ストレスを減らすためにリラクゼーションやマインドフルネス、瞑想、心理療法などのストレス管理テクニックが症状の改善に役立つ場合があります。
IBSの対策③:運動
運動をすることで自律神経の乱れを改善させることができます。
身体活動が腸の運動を正常化し、ストレスを軽減し、一般的な体調を改善するのに役立つことも多いです。
IBSの対策④:薬物療法
症状があまりにもひどい場合などはは、医師が下痢止め、便秘薬、抗うつ薬、抗スパスモディクス(筋肉のけいれんを緩和する薬)、痛み止めなどの薬を処方することがあります。
薬物療法は一時的な症状緩和には大変有効ですので、うまく使っていきましょう。
IBSの対策⑤:プロバイオティクス
プロバイオティクスというのは、腸内細菌のバランスを回復させるためのサプリメントです。
腸内環境が整っていくので、IBSの症状を改善するのに役立つことが様々な論文で示されています。
IBSの根本問題
ここまで一般的に言われているIBSの原因と対策についてお伝えしてきました。
さて、今度はIBSの根本問題について考えていきたいと思います。
先ほども少し触れましたが、自律神経失調症と言われている自律神経の乱れから起こる不調のうち、腸に症状が出てしまうのがIBSです。
ところが、自律神経の乱れはIBSが出現するきっかけにすぎません。
どういうことか説明しますね。
基本的に不調が出現する流れは以下の通りです。
- 体の中に有害な毒が溜まる
- 毒が取り除けずに不調体質になる
- きっかけが加わる
- 不調の症状が出現する
つまり、
体の中に有害な毒が溜まる→不調体質になる→自律神経が乱れる→IBSが出現する
という流れです。
毒と言っても、本当の毒ではありません。
人間の体にとって有害な物という認識でいてください。
体にとって有害な物質が溜まっていくことで、不調体質になり慢性炎症を起こし、自律神経が乱れることでIBSの症状が出現する
ということです。
なので、根本的な部分を考えると
- 有害な毒が溜まっていること
- 不調体質になっていること
この2つが問題となっているケースがとても多いです。
IBSの根本問題を解決するためにできること
それでは、IBSの根本原因を解決するためにはどうすればいいのでしょうか?
原因はよくわかっていないけれど、自律神経の乱れを抑えるために、ストレスの緩和や低FODMAP食にするなどの対策をすることはできます。
これらを実践することで一時的にIBSの症状を緩和することができることでしょう。
しかし、これらは一時しのぎの対症療法でしかありません。
もちろん、対症療法を永遠に続けることができれば、それでいいですが、
「これから先ずっとストレスのない生活をしてください」
と言われても、実現できる気がしませんよね。
根本問題は先ほどもお伝えした通り、
- 有害な毒が溜まっていること
- 不調体質になっていること
の2つです。
ですから、これらを解決するために
- 毒を身体から取り除く
- 健康体質になる
ということが重要になります。
まとめ:過敏性腸症候群の原因と対策
いかがだったでしょうか?
まとめると自律神経の乱れから起こる腸の症状がIBSということでした。
IBSの症状を緩和させるためには、ストレスの緩和や低FODMAP食にすることが有効です。
しかし、それらは対症療法でしかありません。
対症療法をいつまでも続けるのは現実的に難しいです。
そのため根本の問題を解決することがIBSを改善するためには重要と言えます。
IBSに限らず、不調が出現する流れは以下の通りです。
- 体の中に有害な毒が溜まる
- 毒が取り除けずに不調体質になる
- きっかけが加わる
- 不調の症状が出現する
この①と②の根本問題を解決するためには
- 毒を身体から取り除く
- 健康体質になる
の2つが重要となります。
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- 毒の摂取量を減らす(原因の量を減らす)
- 毒をとっても大丈夫な体質にする(健康体質の実現)
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